「読書から学ぶこと」【11月1日放送分】
読書の秋です。本を読むことには様々な効能があると思いますが、今日は2つ。
1つめは、人生を豊かにしてくれる
2つめは、多様な視点を持つことができる ということです。
まず1つめ。本を読むことで教養が深まり、人生が豊かになるということ。
私たちは、知識が増え教養を学ぶことで、人生を楽しむ選択肢が増えます。
例えば、ワインの知識を学ぶことで、文字の羅列にしか見えないレストランのワインリストが、産地、ブドウ品種、作りて等、意味のあるものに見えてくるようになります。
ワインリストと同様に人生は選択の連続です。豊かに楽しく生きる選択肢が増えることは大切なことです。
そして、もうひとつ、本を読むことでの効能は、「多様な視点を持つ事」です。
人は気づかないうちに、見たいものを見たいように見てしまいます。
例えば、卍のマーク。
これは、日本では地図記号で寺を表し、台湾では食堂を表しますし、お隣の青森県弘前市では市のシンボルマークになっています。
しかし、ヨーロッパでは、右卍の形はハーゲンクロイツと言って、「人種差別」をイメージさせます。
卍といっても所詮はマーク。そのマークが良いものなのか、悪いものなのか?勝手に人間がイメージをつけているのです。
本を読み教養を深めることで、物事の見方が多様であることを知ることができます。
私たちは、物事のイメージを変わらないものと考えて、そのイメージに縛られて、苦しんでしまうことが往々にしてあります。私は禅の僧侶ですが、禅は、物事のイメージが多様であることを理解しつつも、それぞれのイメージから一時的に離れる修行なのです。
読書の秋です。たくさんの本に触れて楽しんでいただきたいと思います。
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